【AppSheet】VBA脱却の第二歩:Northwindサンプルで学ぶ実践的なデータ準備と設計
前回の記事では、Googleスプレッドシートから最初のAppSheetアプリを自動生成する基本手順を解説しました。今回は一歩進んで、VBAからの本格的な業務アプリ移行を見据え、データベースの定番サンプルである「Northwind(ノースウィンド)」を題材にしたデータ準備と設計の進め方を解説します!
1. なぜ「Northwind」が移行の学習に適しているのか?
Excel VBAでありがちな「顧客リスト」「商品リスト」「受注伝票(売上台帳)」がバラバラのシートやファイルで管理されていて、マクロで無理やり紐づけていた……というお悩みはありませんか?
マイクロソフトの定番サンプルであるNorthwindは、まさにそうした「複数のデータがリレーション(関連付け)された業務システム」の縮図です。これをAppSheetでどう扱うかを学ぶことで、VBA時代の複雑なシート連携を、モダンなクラウド型のリレーショナル・アプリに生まれ変わらせる感覚が掴めます。
2. 今回用意するNorthwindのミニマム構成
本家のNorthwindはテーブル数が多くて最初は複雑なため、学習の第一歩として、以下の2つのシンプルなテーブル(スプレッドシートのシート)を連携させる形から始めましょう。
- 「商品マスター」シート(Products):商品のID、商品名、単価などを管理する表。
- 「受注データ」シート(Orders):誰が、いつ、どの商品をいくつ注文したかを記録する表。
3. スプレッドシート側のデータ準備手順
Googleドライブ上で新しいスプレッドシートを作成し、以下のように2つのシート(タブ)を用意してテストデータを入力します。
①「Products(商品マスター)」シートの構成例
P001 | プレミアムコーヒー | 500
P002 | 特製グリーンティー | 400
②「Orders(受注データ)」シートの構成例
O001 | 山田 太郎 | P001 | 2 | 2026/09/21
4. AppSheetで読み込ませる際のポイント
この2つのシートが存在するスプレッドシートからAppSheetでアプリを作成すると、AppSheet側が自動的に「Products」と「Orders」の関連性(リレーション)を推測して取り込んでくれます。
VBAではVLOOKUP関数やマクロのループ処理で引っ張っていたデータの紐付けが、AppSheetでは自動、あるいは簡単な設定だけで視覚的に連動するようになります。
5. おわりに
今回は、本格的な業務アプリ移行に向けて「Northwind」の考え方を取り入れたデータ準備の基本を解説しました。次回は、このデータに対して「入力チェック(バリデーション)」を実装する方法を詳しく見ていきたいと思います!お楽しみに。